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【利益率が高い企業の小さな工夫】会社内の徹底事項 10選

2020年10月26日

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【利益率が高い企業の小さな工夫】会社内の徹底事項 10選

2020年10月26日

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こんにちは、ヨットです。

この記事は以下の人に向けて書きました。

  • 利益率が伸び悩んでいる企業の経営者の方
  • 利益率を伸ばすために必要な工夫は何かを知りたい管理職の方
  • 高い利益率を叩き出す企業は何を工夫しているのか知りたい方
この記事を読むと、利益率が高い企業の小さな工夫、会社内で徹底されている内容を理解し、利益率向上のヒントを得ることが出来ます。

それでは「ヨット講座」始めましょう。

※ヨットはこんな人です。(Twitterフォロワー数は2020/10/25現在です。)

利益率が高い企業には共通点がある

私は自動車メーカーのエンジニア畑出身です。

私が勤めていた自動車メーカーは高い利益率を出す体質で有名です。

自動車メーカーと聞くと、ピラミッド頂点の企業であるため、「下請けに無理なコストダウンを強いて利益を確保」しているようなイメージを持っていらっしゃる方もいるでしょう。

当然、様々な見積に対して妥当性は求めますので、ある程度のコストダウンは要求していますが、無理強いするようなことは基本的にありません。

高い利益率をキープする秘密は意外に日々の小さな工夫の積み重ねだったりするのです。

今日は一次情報に基づく、高い利益率を叩き出す企業の小さな工夫を公開していきます。

利益率が高い企業の小さな工夫 10選

「塵も積もれば山となる。」そんな諺がありますが、本当にその通りです。

自動車メーカーなどの規模の大きい会社では尚更です。

利益率の高い企業と低い企業の差は、ほんの少しの毎日の心がけの差です。

今日は10項目に分けて、小さな工夫をご紹介します。

1つでも2つでも実行すれば、必ず利益率が変化するでしょう。

利益率が高い企業の工夫1:会議/ミーティングが少ない

利益率が高い企業の工夫1つ目は会議、ミーティング、報告会が少ないことです。

利益率の高い企業は「会議、ミーティングを減らしながら、物事を的確に決めるにはどうしたら良いか?」を常に考えるように指導されます。

これは仕事の本質そのものです。

逆に利益率の低い企業は何のためにやっているのかよく分からない形骸化した定例会議や定例ミーティングが至る所に存在します。

「会議」「ミーティング」「報告会」がやたらと多い会社は例外無く利益率が低い。減らそうとすると「必要」と言い張る人が必ず登場するが、強制的に無くして利益率が悪化したことやトラブルが発生したことは一度も無い。自動車メーカーでも少なく出来るのですから減らせない理由などどこにもないのです
利益率が高い企業ほど「引き算」で考え、利益率が低い企業ほど「足し算」で考えます。

必ず優先順位1位は「削除=無くせないか?」です。

利益率が高い企業の工夫2:議事録は清書しない

利益率が高い企業の工夫2つ目は議事録は清書しないことです。

※議事録の書き方は別の記事でまとめていますので、ご興味を持った方はそちらをご一読下さい。

リンク:自動車メーカーの議事録の書き方

利益率が高い企業では、必ず会議・報告会にはホワイトボードが準備され、合意事項、調整事項をホワイトボードに記載、見える化しながら会議・報告会を進めます。

更に「わざわざ清書するのは時間のムダ」という発想が根付いており、ホワイトボードに丁寧な文字かつ要点を押さえて記載し、そのまま議事録にすることが徹底されています。

逆に利益率が低い企業では、必ずと言っていいほどホワイトボードが準備されておらず、何がどこまで合意され、調整事項が何なのかが共有出来ているか定かでは無い状態で会議や報告会が進みます。

そして、会議が終わってから、議事録係が思い出しながら、バカ丁寧に時間を掛けて議事録を作成しています。

どちらの利益率が高くなるかは申し上げるまでもありません。

そんな些細な差が全社単位になると、年間何千万円、下手すれば億単位の時間換算コストの損失になります。

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「塵も積もれば山になる」諺というのは本当なのです。

利益率が高い企業の工夫3:定時以降の会議禁止が徹底されている

利益率が高い企業の工夫3つ目は定時以降の会議は原則禁止していることです。(海外事業体とのTV会議等の例外は除きます。)

この世で最も生産性が無いことの一つが定時以降に開催される会議です。

PM20:00〜開催の会議などがある会社をごく稀に見かけますが、リーマンショック級の事態が発生した時以外は定時後の会議は開催してはなりません。(こう申し上げると、必ず「突発の案件が、、、」と言い訳をする人が現れますが、そもそも突発の会議が多発する状況が何故なのかをよく考えなくてはなりません。仕組みがおかしいから突発会議が多発するのです。)

定時後の会議は頭が働いておらず、ダラダラモードで、何も決まらない会議になる確率が非常に高いです。

何なら、そもそも残業する前提で業務設計をしているのがいけません。

利益率の高い企業はこのような当たり前のことが当たり前に徹底されています。

利益率の低い企業はこのような発想が一切ありません。

定時後に訳の分からない会議を日常的に開催している会社の利益率が向上するわけがありません。

明日から、定時後の会議は一切禁止にしましょう。

利益率が高い企業の工夫4:省エネが徹底されている

利益率が高い企業の工夫4つ目は省エネが徹底されていることです。

特に製造業では省エネの効果というのはバカになりません。自動車メーカーや重厚長大産業、巨大部品メーカーなどなら尚更です。

利益率が高い企業では「これでもか」というくらいに省エネを徹底して仕組み化します。
利益率が高い会社は例外無く省エネを徹底して仕組み化している。照明が自働消灯されたり、工場のコンプレッサーがカレンダータイマーで自働停止するようになっていたりする。また、定期的に敷地内全域停電などを行なっていたりする。地味なことの徹底的な仕組み化が利益率を向上させる近道なのです。

もう少し話のレベルを上げると、設備にはエア消費量の少ない電磁弁を選定したり、工場の壁に断熱仕様を織り込んで、空調のランニングコストを抑えたりしています。

このように小さなところから考え始めると、いくらでもやれることはあります。

利益率が高い企業はそんな小さなことに気づける感性があるのです。

利益率が高い企業の工夫5:固定資産管理の徹底

利益率が高い企業の工夫5つ目は固定資産管理が徹底されていることです。

これが出来ていない会社は非常に多いです。

固定資産に対しては固定資産税が加算されるため、適切に計上して申告しなければなりません。

固定資産取得時には固定資産番号を付与して、取得価格、減価償却年数、簿価額などを適切に管理する必要があります。

これをきちんと実行しないと税務署が調査に入った際に申告漏れが指摘され、追徴課税になります。

逆のパターンとしては固定資産を取得・申請した後に、減価償却途中で固定資産が不要になり、実物は撤去したが固定資産の除却措置を行わなかったために、固定資産の実物は無いのに固定資産税を払っているパターンなどもあります。

いずれにしても損をしてしまいます。

このような当たり前の管理がしっかりと出来ているのが、利益率の高い企業の特徴です。

逆に利益率の低い企業は固定資産の管理が非常にずさんなことが多いです。

小さなことこそ、きちんと管理しましょう。

利益率が高い企業の工夫6:税制優遇措置活用の徹底

利益率が高い企業の工夫6つ目は税制優遇措置の活用が徹底されていることです。

利益率の高い企業は必ずと言っていいほど、経済産業省のHPを頻繁にチェックします。

何故なら、経済産業省は様々な税制優遇措置を随時打ち出しているからです。

直近での一例を挙げると、AI、IoT、5Gなどに対して一定額の投資をしている会社に対して税制優遇措置があります。

外部リンク:経済産業省HP 2020年度 経済産業関係 税制優遇措置

このような税制優遇措置はきちんと自社でキャッチアップして掴まないと、誰も教えてくれません。

損失ではありませんが、きちんと税金を納めている以上、国の税制優遇措置に申請する権利があります。

このような国・県・市町村等の税制優遇措置は必ずチェックする仕組みを作りましょう。

利益率が高い企業の工夫7:原単位思考の徹底

利益率が高い企業の工夫7つ目は原単位で思考することが徹底されていることです。

分かりやすいように、スーパーでティッシュを買うシーンで考えてみましょう。

数字遊びの天才に騙されないようにすること。 5箱400円のティッシュと5箱380円のティッシュどちらが安いか? 5箱400円は1000枚入り=0.4円/枚 5箱380円は800枚入り=約0.48円/枚 5箱400円の方が安い。 合法的な搾取に気をつけましょう。

どうでしょう、あなたは5箱400円のティッシュを選べていたでしょうか?

会社で何かを手配する時もこれと全く同じ話です。

総額は安いけれど、単価が高かったり、仕様が簡素だったりすることはよくある話です。

利益率が高い企業は見かけの総額に惑わされず、必ず原単位や本質的に価値があるかを思考する癖がついています。

5箱380円のティッシュを選んでしまった人は明日から意識しましょう。

利益率が高い企業の工夫8:リサイクルの徹底

利益率が高い企業の工夫8つ目はリサイクルが徹底されていることです。

段ボール、古紙、雑誌などはもちろん、アルミのパーツ、鉄のパーツ、樹脂のパーツなども最高値で回収買取して下さるリサイクル業者に売却しています。

事業規模が大きくなればなるほど、意外にバカにならない金額を回収出来ます。(まず、極力不用品を出さない工夫をした上という前提です。)

このように「1円」でもキャッシュを回収しようとする姿勢が利益率の高い企業に共通する点です。

不用品から「1円」でも生み出そうとする姿勢が大切なのです。

※これは特許やノウハウでも同じ考え方ですね。

利益率が高い企業の工夫9:整理整頓を徹底する

利益率が高い企業の工夫9つ目は整理整頓が徹底されていることです。

利益率が高い企業というのは、「無駄、不要内容」を整理し、「仕組み、再現性」を整頓出来ているということです。

ということはです。整理整頓が出来ていない企業の利益率が高いはずがないのです。

逆に物が散乱している企業や整頓が出来ていない企業で利益率が高い会社を私は未だかつてみたことがありません。

明日、すぐに整理整頓を始めましょう。

※整理整頓は別の記事にまとめてありますので、興味のある方はご一読下さい。

リンク:【整理整頓力】家庭、仕事で能力を発揮する人の6つの考え方

利益率が高い企業の工夫10:意義があることにはお金を惜しまず使う

利益率が高い企業の工夫のラスト10個目は意義があることにはお金を惜しまず使うことです。

少し逆説的ですが、大切なことなので、記事に組み込みしました。

私が勤めていた自動車メーカーでは小学生向けに無料で工場見学ツアーを提供していました。

時期にもよりますが、数日に一回は敷地内で観光バスを見かけたので、中々な高頻度です。

工場見学ルート構築には数千万円のコストがかかっています。(当然、固定資産扱いなので、固定資産税も毎年税務署に納めています。)

また、案内する人員も完備されていますので、人件費もバカになりません。

ですが、無料です。

目先の利益だけを考えれば、即廃止でしょう。

しかし、私が退社してからも未だに続いています。

それは何故か?と考えると社会的な意義があるからです。

小さな頃に自動車メーカーの壮大な工場を見ると、間違いなく感動するでしょう。(大人の私が入社した時に感動したくらいなので。笑)

そんな小さな時に脳に刻み込まれた感動というのは、その後の人生に少なからず良い影響を与えると思います。

「何かを感じ取って、日本のものづくりに関心を持って欲しい」

そんな意義を持ち、無償提供していたのではないかと思います。

そんなGIVEの心がブランドに繋がり、最終的には売り上げ、高い利益率に繋がっているのではないかと思います。

遠回りですが、そんな着眼点も1つくらい織り込む企業が利益率の高い企業になるのではないかと思います。

利益率が高い企業になるには小さな行動から

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

利益率が高い企業に変貌するには、この記事に記載したような小さな行動を積み重ねる以外に道はありません。

小さな小さな習慣が積み重なると、それが文化になり、強い組織となり、高利益率体質に変貌していくのです。

1つでも2つでも試してみましょう。

今回は以上です。

※この記事の関連記事は以下です。

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